アロマテラピーの歴史 前編

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アロマテラピーの歴史。

植物は遥か大昔から、人々の暮らしと共にありました。

今回はアロマテラピーの歴史を少し紐解いてみましょう。

前編と後編に分けてお送りします。今回は前編。(後編はこちら)

「始まりは古代医学」

「Aromatherapy」という言葉は、

1927年にフランス人科学者・ルネ=モーリス・ガットフォセが作った造語ですが、

それより遥か昔、世界各国で古代より植物は治療の一環として利用されていました。

古代ギリシア文明においては、“医学の父”と言われるヒポクラテスが多くの薬草を治療に用いていました。また、古代ローマでは、医学者ディオスコリデスによって、「薬物誌(マテリア・メディカ)」が執筆され、薬草名やその使用方法が残されました。

※右図は6世紀に作られた薬物誌の写本

そして中世に入り10世紀頃、インド・パキスタン地域のイスラム文化で「ユナニ医学」が確立されます。確立されたのはイスラム文化圏ですが、ギリシャ医学がベースになっており、自然治癒と病気の予防を中心とし、食事や生活環境の指導などを行っていたとされます。

この「ユナニ医学」において、15世紀頃まで教科書として用いられていた書物「医療典範」は、10世紀末ごろにイヴン・シーナという学者が記していますが、

この中で薬草やアルコールを医療に使用する記述があります。

そして、このイヴン・シーナによって植物から精油を抽出する手法として

「水蒸気蒸留法」の技術が進んだ可能性があります。

「ユナニ医学」はその後ヨーロッパに広がり、15~16世紀頃まで学ばれていました。

現在では「中国医学」「アーユルヴェーダ(インド伝統医学)と共に“世界三大伝統医学”の一つと言われています。

「香水が大人気に」

中世になると、ヨーロッパを中心に植物の成分を水に混ぜた香水が、

貴族を中心に流行します。“若返りの水”と言われた「ハンガリーウォーター」は

ローズマリーを使用して作られ、香水として以外にも治療薬としても人気となりました。

17世紀になると、ドイツで、オレンジやレモン、ベルガモットにハーブを加えた柑橘系の香りの「ケルンの水(オーデコロン)」と言われるオーデコロンが爆発的な人気を博します。

※右は現在販売されているオーデコロンのうち、最古のレシピで作られている「4711」。ドイツのケルンで作られています。

その後、科学や化学技術が進歩し、西洋医学が発達していき、

薬草から成分のみを分離する技術も生まれました。

その後さらに技術は進み、薬の成分の合成に成功、ペニシリンを始めとする抗生物質が作られ、感染症など多くの病気に使用されるようになりました。

そして、以後は西洋医学が医療の中心となり、多くの病気の治療が行われています。

1900年代に入り、西洋医学は目覚ましい発達を遂げました。

医学だけではなく、工学や化学、科学技術の発展によって人々の暮らしは

利便性が高まり、寿命も延びていきます。一方、自然の植物の力に注目する流れも

生まれました。それが、現在のアロマテラピーに繋がっていきます。

古代から人間は植物の力を役立ててきました。

確かなその力は、人類の知恵として言い伝えられ、書物に綴られ、

人々の健康や暮らしに寄与してきました。そして技術が発達した現代、

その知恵は科学的に裏付けられ、代替療法として確立していくことになります。

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